News & Career Advice

28.Feb.2025

【オーストラリア就職#31】採用側から見る「仕事探しのコツ」とは?

海外起業家対談ー海外で起業し、創業10年を迎えた社長さんへインタビューー この動画では、オーストラリアで10年間経営してきたゲスト森田さんと、Career Meisterの創業者 楠本が起業に関してお話しています。前回までの動画では、海外で起業するに至った経緯と資金調達や成功のポイント、起業に必要なマインドセットなどをお話ししてきました。今回は、採用側から見る「一緒に働きたい人」についての見解をお話ししています。少し前から、出稼ぎワーホリに終止符の状況が続いていますが、その裏側もわかっちゃいます。愛のある厳しさで、リアルな情報をお話しいただきました。貴重な情報が連発。海外起業を目指す方、就職を目指す方の参考にしていただければ幸いです。 採用側から見る「仕事探し」 VISAは強行突破!? 海外起業家の日本愛 ▼ゲスト紹介 森田永生(もりたえいせい) 幼少期をメキシコで過ごし、小中学校時代は埼玉・所沢で育つ。15歳で単身オーストラリアへ渡り、メルボルンの高校に進学。異文化の中で挑戦する経験が、その後の人生の土台となる。法政大学社会学部を卒業後、大学院留学で再びメルボルンへ渡り、ラトローブ大学院で教育学を専攻。学生時代から携わった飲食業界で経営を実践的に学び、2014年に独立。翌年、メルボルンに「IROHA」を開業し、9年間にわたり店舗を運営した後、2024年に事業売却。現在はフリーランスのコンサルタントとして飲食業界を支援する傍ら、教育分野と自身の経験を掛け合わせた新たなキャリアを模索中。 「人の成長を支え、可能性を広げる仕事を創る」――そんなビジョンを胸に、次のステージへ挑戦を続ける。 雇う側として人材を採用する際に見ているポイントは?ー経験と人柄ですね 楠本:ちょっと前だと、出稼ぎでオーストラリアにワーホリという流行りもありましたが、実際に雇う側から見ると、最低賃金が24ドルくらい、さらにカジュアルだとこれに+25%で30ドルくらいですよね。年収にして500万円程度が最低年収になってくると思うと、働く側と雇う側の目線は少し変わってきますよね。例えば永生さんの場合は、飲食店で働きたいワーホリの人も山ほどいらした思いますが、どういう基準で採用していたんですか? 森田:僕の場合は、結構人柄重視でやっていたと思うんです。経営者によって、お店のコンセプトや必要な人材が変わってくるから一概には言えないと思いますが、僕の場合は、ターゲット客層がローカルのお客様でしたので、「日常会話ができます」という人は基本的に採りませんでした。厳しいですが、日常会話ができても仕事上意味がないんです。英語で仕事ができないと意味がない。僕のお店の場合は、小さい規模なので、薄利多売ではなく、客単価あたりに利益をある程度確保しなければいけない。セールス能力も必要になる。ただ右から左に流す、人が溢れているシティーでのお店とは違うんです。なので、従業員へもお店のコンセプト、どう売上を作っていくかなどを共有して、こういう接客して欲しいというのを明確に提示していましたので、そのための英語力って考えると日常会話以上のレベルが必要になってきます。お客様へのアプローチの仕方だったり。「アルバイトでもプロだよ」というスタンスでしたので、僕のお店はかなり厳しい方だったと思います。同じ時給を払うんだったら、日本人じゃなくてもいいという選択肢になってきます。日本食だから日本人という、日本人という武器はもうないんです。 オーストラリアに来て、英語で仕事がしたいのであれば、ある程度基盤を作ってこないと現状では厳しくなってしまいました。「働きながら英語も勉強したい」というのはある程度のベースがないと成り立ちません。厳しいですが、ビジネスであり学校ではないので。もちろん、ベースがあって、それ以上さらに伸ばしていきたいというならサポートはできますし、してきました。 経験という面でも同じです。何も経験がない人はチャンスと与えるのが難しい。理由はやっぱり最低賃金が高いからです。お店をやる側から見て、リスクは減らしておきたいですよね。 英語力はどう測っている?ーIELTSのスコアは全く見ません! 森田:うちの場合は、トライアルの時に様子を見てみたり、もしくは自分が英語で話しちゃいます。 楠本:レジュメ上の英語レベル、例えばIELTSやTOEICのスコアは参考にしますか? 森田:(食い気味に)全く見ません! 楠本:今の話でいくと、絶対的にやはり賃金が高い。つまり即戦力じゃないと人を雇えない。それが今のオーストラリアのスタンダードになっているから、さらにレベルアップしてもらう分には良いけど、未経験の人材を雇って育成していくのは難しいですね。 オーストラリアで働くのにやはり経験は必要?ー経験がない人は門前払い 森田:僕は飲食業ですが、経験のない人は門前払いになってきてしまいました。レジュメを見ても経験がない人は「そう」で終わっちゃう。だから必ずここを踏み台にしろと言ってきました。ここで経験を積んで、魚を捌けるようになれば、寿司刺身はブランドだから引くてあまたです。それだけでニーズがあるから、オーストラリアに限らず、どこでも多分食いっぱぐれはしないはずです。その根底にあるのは、どうせならためになる方がいいし、そう思える人のモチベーションがお店にとってもプラスになるということです。「いいお店、いい売上、いい利益」だと思っています。そこでの経験が、その人の将来のためになってほしいと思います。ただ、繰り返しになりますが、「経験がない」「なんでもします」は難しい。最低賃金が上がってしまった今はそういう時代じゃなくなってしまいました。 楠本:じゃあ、履歴書ポイントとしては経験があるかないかですね。 森田:僕は年齢も見ないし、国籍も見ません。経験ですね。今は本当に厳しいので、それくらいシビアに考えていました。でも、強調したいのは、チャンスはある。準備だけしてきた方がいい。 採用の時代が変わったのはコロナがきっかけ。どういう人を採用したいか? 楠本:コロナまでは現金のお店も結構ありましたが、コロナ後からは接触しない決済ということで一気に電子決済が導入されましたよね。結果として、給与とスーパーアニュエーションなどが全て連動して国で管理できるようになったんです。 森田:システム導入によりさらにコストもかかるようになりました。例えば、ブッキングシステム(予約システム)も便利だけどもちろんお金がかかります。システム代+コミッションが発生しているんですよ。一人当たりの何%分が取られます。カード決済の端末も手数料がかかります。チリツモで結構な金額になるんですよ。で、ウーバーイーツも売上の35%が手数料となる仕組みです。本当に戦略を持ってやらないと実は赤字になる。飲食店は薄利で、特にファインダイニングになればなるほど2%とかの世界です。そう思うと、35%は厳しいんです。 楠本:確かに、続けていく方が難しいですよね。今の特にそういう環境の中だと。逆にいうと、採用される側もそれを一緒に考えて、会社のために貢献できる意識を持ってくれる人じゃないといけないですね。 森田:そう、どうビジネスが成り立っているのかをGoogleで検索してから来てくれたら、全然違います。 楠本:やっぱり従業員に期待するのは年収同等の売上ではなく、3倍以上が理想ですもんね。そこが従業員と経営者(雇用者)目線でだいぶ変わってくると思うんですよね。僕も会社員の時はそこまで考えなかったですが。特に、小さい会社ほど一人一人の売上が大きく反映してきます。オーストラリアは圧倒的に少数精鋭の小規模企業が多いので、そういう意味でも日本人に多い「未経験だけど頑張ります!」という採用が厳しくなっているかもしれません。正社員で探したい場合は、自分がどう会社の利益に貢献できるかまで踏み込んで話せると結構いいアピールになるかもしれません。 森田:あと、僕の場合は、「将来起業したい」という人は積極的に採用しました。そういう人たちは吸収力が全然違う。それはお店にとってもプラスになります。 「レジュメ配り」と履歴書の書き方 森田:履歴書ひとつとってもちゃんと書いている人はすぐにわかります。配っているだけの履歴書は正直言って見ません。カバーレターがない人は基本的に見ない。今は、Seekなどで簡単に応募できますが、たくさんの応募の中から1人働いてくれる人を選ぶとなると、ただ送ってるだけだなって人に気持ちはどうしてもくっつかないですよね。 楠本:例えば絶対にCareer Meisterで働きたいという人ととりあえず弊社に応募してきた人、人を見る際のスタート地点が変わっちゃいます。 森田:強いていうなら、ただ配られてもメモ用紙で終わっちゃう。「昨日レジュメを持って行ったんですが、興味があるから面接してほしい」とかフォローアップをしてくれたら、他のスタッフにもその方の雰囲気を聞いて面接するパターンもありますね。そこで、他のスタッフが難色を示したら面接しませんので、渡す際の雰囲気も見られていると思った方がいいですね。 最後に視聴者の皆様へメッセージをお願いします 森田:仕事が見つからなく心配な人もいると思いますが、必ずチャンスはある!日本人にとってここは外国なので、日本のようにはいかないこともいっぱいあるし、当然です。まずは、行動してみてください! 楠本:ある意味日本では気づきにくい自分の強さとか、弱さとか。そこをより分析できるんじゃないですかね。日本だったら特に不利にならなくても、英語ができないと不利だし、経験がなくて即戦力じゃないと不利だし、そういうのを客観的に分析して挑んでいけばいいですね。 VISA取得は強行突破!?ー直接イミグレに直談判しました 森田:僕は大学院に行っていたので、ポイント的に足りたんですね。永住権のことはあまり考えてなかったんですが、「永住権取れるんじゃない?」って言われて、取れるかも!と思い、イミグレーションに行きました。 楠本:イミグレに直談判したんですか!? 森田:はい。たまたまそこで会った人がスーパーバイザーで、「僕は、永住権欲しいし、ここにいるべきだと思う」って話したら、なんとレターを書いてくれて。そのレターでビザを申請したら、3日で降りたんです。 楠本:いや〜、これは良い子の皆さんは真似しないでくださいね。 森田:オーストラリアって良くも悪くもちょっとルーズなところがあるから、それを逆手に考えれば意外といけることもあります。ただやっぱりまずは行動してみないとですね。 楠本:言ったもん勝ち的なところはありますよね。それで変わるかはわからないけど、言ってみないと始まらない世の中ですよね。 最後にどうしても伝えたい日本愛 森田:これは話が逸れちゃうかもしれないですが、どうしてもお伝えしたくて。海外にいると、日本に帰国した際に、「日本にいないからね」と言われることもありますが、オーストラリアで経営している日本人ほど日本のことを考えて動いている人はいないんじゃないかな。日本に帰るたびに俺らの方が熱いぞと思っています。ワーホリとかですぐに日本に帰る子たちも、オーストラリアで少しでもいい経験を積んで帰ることで日本がもっと盛り上がればいいなと思ってやってます。そういう人材が日本に戻ってくれたらいいなと思いますし、岳さん(楠本)の「そういう人材どんどんうまれたらいいな」と思ってるって話を聞いて、めちゃくちゃ共感しました。 楠本:うちの会社の場合は、日本人に活躍してほしいので、もっと言えば日本人が活躍するフィールドがいっぱいできるためには日系企業にも活躍していただいて。日系企業が活躍できれば、そこで働ける人も増える、そういう循環を作っていきたいですね。 お楽しみ頂けましたでしょうか? 次回もお楽しみに! Career Meisterでは、皆様のキャリアの成功を全力でサポートいたします! ぜひYouTube動画もご覧いただき、新たなキャリアの可能性を広げてください!🚀✨

28.Feb.2025

🎓【日本人留学生必見!マイナビ主催の就活イベント開催のお知らせ】🌏✨

オーストラリアでの留学終了後に日本での就職を考えている日本人留学生の皆さんに朗報! 📢 マイナビ主催の就活イベントが開催されます! 📢 💡 就活セミナー&相談会 in Australia 📍 メルボルン開催:3月21日・22日(22日は外部会場でどの学校の方も参加可能!)📅 開催期間:2025年3月21日~31日🏛 開催地:QLD/VIC/NSW/ACT/Online🔗 イベント詳細はこちら 💡 Japan Career Fair 2025 in Sydney 🏛 シドニーでオーストラリア・NZの学生を積極採用する企業と直接話せるチャンス!📅 開催日:2025年8月23日(土)・24日(日)📍 開催地:Karstens Sydney🔗 イベント詳細はこちら 📝 今すぐスケジュールを確認して、就職活動を有利に進めよう!イベントのバナー&チラシもダウンロード可能!詳細はこちら👇🔗 資料ダウンロード(有効期限: 2025-03-31) 💼 オーストラリアでの就職を本気で考えている方へ! 「日本就職も考えているけれど、オーストラリアでのキャリアの可能性も知りたい…」そんな方は、ぜひCAREER MEISTERまでお気軽にご相談ください!📩

25.Feb.2025

【オーストラリア就職#30】海外で起業!?②

海外起業家対談ー海外で起業し、創業10年を迎えた社長さんへインタビューー この動画では、オーストラリアで10年間経営してきたゲスト森田さんと、Career Meisterの創業者 楠本が起業に関してお話しています。前回の動画では海外で起業するに至った経緯とそのきっかけをお話ししています。今回のトピックは、気になる資金調達や起業に向いている人の特徴など、起業家のマインドセットについてです。また、後編では採用側から見る「一緒に働きたい人」についての見解をお話ししていますので、ぜひチャンネル登録をしてお待ちください。貴重な情報が連発します。海外起業を目指す方、就職を目指す方の参考にしていただければ幸いです。 資金調達はどうしたの? 起業に向いている人の特徴とは? ▼ゲスト紹介 森田永生(もりたえいせい) 幼少期をメキシコで過ごし、小中学校時代は埼玉・所沢で育つ。15歳で単身オーストラリアへ渡り、メルボルンの高校に進学。異文化の中で挑戦する経験が、その後の人生の土台となる。法政大学社会学部を卒業後、大学院留学で再びメルボルンへ渡り、ラトローブ大学院で教育学を専攻。学生時代から携わった飲食業界で経営を実践的に学び、2014年に独立。翌年、メルボルンに「IROHA」を開業し、9年間にわたり店舗を運営した後、2024年に事業売却。現在はフリーランスのコンサルタントとして飲食業界を支援する傍ら、教育分野と自身の経験を掛け合わせた新たなキャリアを模索中。 「人の成長を支え、可能性を広げる仕事を創る」――そんなビジョンを胸に、次のステージへ挑戦を続ける。 資金調達、開業資金についてー事業計画書は10年経ってもバイブル 森田:自分の場合は、銀行がお金貸してくれるだろうと思っていたので、大手の銀行に起業資金を貸してほしいと話に行きました。当時は、全然貯金もなくて、ファーストビジネスでしたので当然突っぱねられたんです、「お前、よく来たな」みたいな感じで。今考えたら、竹槍で突っ込んでましたね。よくよく考えたら、高利貸だから借りなくて良かったなとは思っています。 それで、どうしようかと思っていた時に、手を差し伸べてくれる社長さんがいたんです。自分のこれまでの頑張りを見てくれていた人で、「独立したい」と自分の思いを説明したら、「じゃあ、事業計画書を書いてきなさい」と。もちろん書いたことはなかったんですが自分なりに作成して提出すると、「気持ちが熱いのはわかるし、やりたいことも明確だけど、ビジネスにおいて一番重要な数字の部分が甘すぎる」とダメ出しを喰らいました。本当にお店があることを仮定して、家賃を調べたり、1日の売り上げ・利益はどれだけあればいいかを算出して、返済計画も立てて、やっと認めてもらいました。これだけ貸し付けるからやってみなさいって。半月に一回は事業状況を報告するという約束で、資金をいただくことができました。 楠本:投資家に話を通すわけですから、それは大変ですよね。 森田:でもその事業計画書は、自分が10年お店を経営する中で、本当に作っておいて良かったと思っています。それを常に見返して、立ち上げた時の自分の思いとか、この会社はこれを目指す会社ですっていうのが明確に記載されているので、それを元に方向修正をしたり、方向性を決めることができた。経営者としての第一歩はこれだぞというのをしっかり教えてくれて、いろいろアドバイスしていただいたのは、本当に感謝しています。事業計画書は今でもバイブル。自分で書いたけどバイブルです。 楠本:最近では、投資家でお金を借りてビジネスをスタートする人が多いので、非常に参考になりますね。最終的にバイブルと呼べるような事業計画書があって、それに基づいて事業をやっていく。それに賛同して、納得してもらえる投資家を集めるのが、一番最初絶対必要ですよね。 森田:飲食業は新規参入しやすい業態ですので、規模によりますが、他のビジネスに比べたら初期投資が少なくても始めようと思えば始められる。でも、僕のアドバイスとしては、細かいプランをちゃんと持っておかないと、コロナのように予測できないことが起きた時や、ニーズの変化でお客さんが来なくなった時など、お金をどう回していくかの軸になるものがないと無理だと思いますね。たとえ、小さいコーヒーショップでも同じです。 楠本:日本から来る人でも、オーストラリアで事業を始めたい人や、企業がオーストラリアに進出してくる際に一番の鬼門になるのは、出ていくお金の大きさですよね。人件費と家賃。 森田:お店を経営して10年超えたら、出ていくものが多すぎてあまり旨味がなくなるなと思う。オーストラリアは特に、毎年家賃が3−4%上がり、10年で30%。で、最低賃金も毎年上がる。その状況で次の10年同じ利益を生み出し続けれるかと言えば、正直自信がなくて。みなさん、本当に苦労しています。だからオーストラリアには老舗がないんです。もう変えて、売って、回していくしかないんです。「食」って文化じゃないですか。受け継いでいくもの。でも、オーストラリアでは利益を作ったらもう売却して次々やっていかないと本当に難しい。容赦無く上がり続けるコストに対応できなくなるんです。 この後、採用についてお話ししていきますが、オーストラリアは稼げると言われる一方で、経営側の目線から見るとかなり厳しい状況です。働けるチャンスはあるけど、実はそんなに簡単じゃない。 楠本:飲食店に限らず、小規模の事業は本当に大変です。元々僕は2015年に起業しましたが、1人で始めたんです。最初は自宅で、その後、シェアオフィスで月500ドル程の使用料(家賃)でした。実は平日サーフィンに行けるだろうと思って独立したのもあります。 で、僕は完全に自己資金で始めました。銀行からも一切お金を借りていません。月500ドルのオフィス代と、携帯代、最初にパソコンなどを一式揃えるお金だけでしたので、ランニングコストが安かったんです。人材を紹介して、採用されたら収入ができるわけですから、費用をほどんとかけずに収入を得る無敵のビジネスモデルだと思っていました。ですが、競争相手が増えてきたり、自分を取り巻く環境が変化していくことで、変えていかないといけないと思ったので、パートタイムの従業員を雇い始めました。その時初めて、「結構稼がないとやべえな」と思ったんです。サーフィンも犠牲にしないとなと。逆にいうと、人が増えることでできることが増えたんですが、プレッシャーも増えますので、やんなきゃいけないなと思いますけどね。 森田:なんだよ、海が優先かよと捉えらる人も多いと思いますが、僕はすごく大事だと思っています。一番大切なのは、なんの職業につくかではなくて、「どういう風に自分が生きたいか」だと思っています。結局一番大事なのは、何をしている時に幸せで、どういう風に生きたいか。僕の場合は、そこに飲食店をくっつけました。特に起業するって、旨みもあるけどもちろん苦味もあります。そういう時でも自分がこういう風に生きたいから僕は起業するんだって思う方が楽しい。雇われていれば、定期的にお給料が入ってくるけども、起業していれば自分のアイデアでいろいろできる可能性がある。 楠本:今まさに、永生くんが言ったけど、要は「自分の人生をどういう風に生きたいか。それをどう仕事と連動させていくか」。人材業をしていますが、本当は自分の人生をどうしたいかによって、仕事なんてなければ作ればいい。自分の生きたいように生きるには、どういう風に仕事を活用するか。こういうのを日本の大学でも教えてくれたらいいですよね。 そう、繰り返しですが、どんな風に生きたいかが最優先。起業することで叶うなら起業したらいいし、会社員でも叶うなら、会社員でもいい。 起業に向いている人の特徴と成功のポイント 楠本:独立して一番最初に思ったのは、仕事が上から降ってこない!指示が何にも飛んでこないんです。自分で仕事を作っていかないといけないし、もちろん誰もお金を稼いでくれないので、自分で稼いでいかないといけない。脳みそフルコミットで仕事を作り出していくことが面白いと思える人の方が向いていると思います。 森田:それが面白さなんですよね。銀行口座にいくら入ったかじゃなくて、その過程を楽しめるか、それを面白いと思えるかどうかが、経営者になるためには結構重要だと思います。やっぱり、24時間考えますからね。もう何をしてても。今考えると、もちろん仕事が休みの日もあるんですが、何かしてても「これいいな」と考えたり、休日なんてありませんでした。でも、それが楽しい。オーストラリアで起業、経営されている日本人もいますが、やっぱりすごいなと思います。楽して稼いでる人なんていないですよ。楽しみながらも必死こいてやってます。やっぱりオーストラリアにいると、僕らは外国人なので、強みを活かしてどう勝負するかは、常に考えているはずです。 楠本:まあ、自分の会社だからね。逆にそういうのが「苦痛」であれば、起業には向いていないかもしれません。今、起業したい人が多いですが、自分の中で少なくともこれなら戦っていけるというものがある方が多分成功しやすいと思います。 森田:そう、できるだけ武器を持つ!竹槍じゃなくて。 楠本:オーストラリアで起業する場合は、永生くんもそうだけど、オーストラリア人と同じような武器で戦っても絶対に勝てない。だから我々はあくまで「日本人」というのを前面に出して戦ってます。自分の武器を明確に見極めるのが大事だと思います。その辺がポイントだと思います。 将来の起業家へ 森田:繰り返しになっちゃうんですが、「行動する」ですね。今動けないのであれば、今できることでたくさん引き出しを作っておく。武器を備えておく。あとは、がむしゃらに泥臭くやれば、自分が思った結果にならなかったとしてもその過程がそのあとすごく為になったりします。それを見ている人が評価してくれることもある。起業のためには、お金の繋がりもタイミングもあるので、とにかく動き回ることが大切かなと思います。 もし、今日本にいるのであれば、世界は広いから一回出てみるといいと思います。世界に出ることが絶対正解ではないけど、出ることでちょっとだけ視野が変わるはずだから、ちょっと目線が変わるだけで自分のやりたいことが見えたりもする。動かないと当然何も変わらない。 楠本:起業すること自体は特別な才能とかいらないじゃないですか。少なくとも自分が生きていく、もしくは数人規模の小さな会社を経営していくことに特別な才能は必要ないですが、やっていることに多分いろんなヒントがある。会社員でも、一つ一つの仕事が独立しても役に立つことが往々にしてある。一旦自分で会社を始めたら、もう続けるか畳むかしかないですから。やっぱり自分を取り巻く周りの状況も時と共に変化していくので、その中で生き残るためにはもう動くしかない。   飲食業コンサルティング、飲食店のメルボルン進出など、森田さんにご相談されたい方は、Career Meisterの問い合わせからご連絡ください。 次回は、採用についてです。 次回もお楽しみに。   Career Meisterでは、皆様のキャリアの成功を全力でサポートいたします! ぜひYouTube動画もご覧いただき、新たなキャリアの可能性を広げてください!🚀✨  

14.Feb.2025

【オーストラリア就職#29】海外で起業!?①

海外起業家対談ー海外で起業し、創業10年を迎えた社長さんへインタビューー この動画では、オーストラリアで10年間経営してきたゲスト森田さんと、Career Meisterの創業者楠本がリアルな起業に関してお話しています。なぜ海外で起業するに至ったのか、そのきっかけや背景をご紹介しています。気になる資金調達や起業に向いている人、起業家のマインドセットについては次回の動画でご紹介します。また、後編では採用側から見る「一緒に働きたい人」についての見解をお話ししていますので、ぜひチャンネル登録をしてお待ちください。起業すること、会社を経営することでの学びなど、貴重な情報が連発します。海外起業を目指す方、就職を目指す方の参考にしていただければ幸いです。 社名を考えるのは大変! なぜオーストラリアへ? 起業自体は超簡単! 独立のきっかけは? ▼ゲスト紹介 森田永生(もりたえいせい) 幼少期をメキシコで過ごし、小中学校時代は埼玉・所沢で育つ。15歳で単身オーストラリアへ渡り、メルボルンの高校に進学。異文化の中で挑戦する経験が、その後の人生の土台となる。法政大学社会学部を卒業後、大学院留学で再びメルボルンへ渡り、ラトローブ大学院で教育学を専攻。学生時代から携わった飲食業界で経営を実践的に学び、2014年に独立。翌年、メルボルンに「IROHA」を開業し、9年間にわたり店舗を運営した後、2024年に事業売却。現在はフリーランスのコンサルタントとして飲食業界を支援する傍ら、教育分野と自身の経験を掛け合わせた新たなキャリアを模索中。 「人の成長を支え、可能性を広げる仕事を創る」――そんなビジョンを胸に、次のステージへ挑戦を続ける。 会社名を決めるのは結構大変ー一生背負う会社のイメージ 楠本:僕は2025年にCareer Meisterを創業したんですが、実は最初はCareer Meisterという社名じゃなかったんですよ。元々は「People & Co」という会社名で始めたんですけど、同業他社にすでに似ている名前の会社が存在していて、「社名を変更してください」というレターが届き、社名変更を余儀なくされたんです。それで「Career Meister」に社名を変更しました。 森田:センスある〜!どうやってCareer Meisterに決めたんですか? 楠本:うちの場合は人材業なので、「人」と「会社」から派生するいろんなワードを挙げて、それをくっつけてみたり。オーストラリアでは企業リストが基本的にABCのアルファベット順なので、ABCなど、できるだけ最初の方にあるアルファベットで始まる会社名がいいなと思っていました。で、たまたまアデレードのワイナリーに行ったんです。1976年にできたワイナリーで、同い年だったんです!名前はKELLER MEISTER(ドイツ系のワイナリー)でした。お、これ、Career Meister!?ってピンと来て「Career Meister」にしたんです。ワイナリーにインスパイアされちゃいました。 楠本:森田さんはお店の名前をどうやって決めたんですか? 森田:お店の名前は正直、あまりこだわりはなかったんですが、社名はこだわりました。会社名は「NeighborFood」だったんですが、理想は郊外で飲食店を通して人々をつなげる場所にしたかったんです。なので、Neighborhoodからヒントを得て、Neighbor(周辺の人々)とFoodをくっつけて「NeighborFood」にしました。お店は「iroha」という名前だったんですが、店舗を始める前にケータリングやっていて、名刺作成の際にパソコンに一番最初に打ったのが「iroha」だったので「iroha」を使っていたんです。それで、店舗もそのまま同じ名前を引き継ぎました。 そもそもなぜオーストラリアに来たの? 森田:僕は高校生の時に来たのが一番最初です。高校留学で、男子校に入学しました。高校卒業後は日本の大学に帰国子女枠で入学し、大学を卒業して、オーストラリアの大学院に戻ってきたんです。その時にアルバイトしていたお店が業務拡大の時期で、日本に帰るイメージがつかなかったので「残ろうかな」って感じで残ってビザをもらいました。 楠本:就職しないって決めたのはいつなんですか? 森田:就職は無理だなと思ったのは就活の時です。ただ、勉強のために就職活動は継続し、内定もいただきました。就職するつもりもなかったので、本当に申し訳ないけど、準備もろくにせずに自然体で好きなことを言い放ち、もちろん就活スーツなんて着ていません。最終の面接の際に、何か最後に言いたいことありますか?って聞かれたので、「今すぐインドに行って車を売ってこいと言われたら、明日から行きます」って答えました。海外でいろんな人種と関わって、サバイブしてきた(時代的に嫌な思いをする事もありました)っていう自負があったので自信があったんです。そしたら「君、面白いね」って内定をいただきました。そこに就職していたらどうなっていたのかなと思うことは今でもありますが。 会社設立は超簡単!ー誰でも社長になれる 森田:会社設立自体は超簡単です。それは日本でもオーストラリアでも同じ。社長になりたいという人は誰でもなれちゃいますが、中身と覚悟とプランが大事なんです。あとは、会社にするメリットがあるかどうか。別に会社にしないで個人事業主として仕事をする方法もあるので、それは事業やプラン次第ですよね。 海外起業のきっかけは?ー大事なのは武器を持つこと、行動力 楠本:まず2007年にオーストラリアに来たんですけど、とにかく海外で仕事がしたいと思ってたんです。それで日本から世界中場所関係なく海外の会社に応募しまくりました。30歳の時でしたが、ありとあらゆる企業に。海外に興味を持ったきっかけは大学中に行ったバックパッカーなんです。そこで英語ができないと「やべえ、就職している場合じゃない。世界で生きていけない」と思って、大学卒業後はニュージーランドに留学しました。世界を見たから変わったんです。留学から日本に帰国して、英会話のジオスに入社し、英語のレッスンを売る営業をしていました。英語を使いたくて入社したんですが、実際にはほぼ使わない。そこでやっぱり海外で働きたいと思って、いろいろ応募した結果、メルボルンの人材会社からオファーがきてこっちに転職という形で引っ越してきたんです。 そのメルボルンの人材会社では営業や運営を任されて、ダイレクターまで昇進しました。その時に経営陣が交代し、会社の方向性が変わってきたんです。なので転職を検討し始め、「転職」「帰国」「独立」で悩みました。結果として、転職して同じことやるなら、自分でやった方が面白いだろうってことで独立する方向に決めました。 永生さんはどうでしたか?レストランで働いて、独立に至るまではどういう経緯があったんですか? 森田:働いた瞬間から、やるなら自分でやりたいなと思っていました。日本人としての強みをどうやってこの国で活かして、表現していくかって考えた時に日本の飲食は一つの武器だなって感じたんです。根底には高校の時に「アジア人で日本人」「英語も喋れない」何もできないことを痛感したので、その気持ちをバネに日本人としてオーストラリアで生きるにはどうするのがいいのかを考えました。その時の自分の経験と知識でできるのは飲食か教育(大学での専攻)だったんですが、教育で残るのは難しいので、飲食の道を選びました。 独立を視野に入れていたので、何を学ばなければいけないかを逆算して一生懸命働きました。その働きぶりを見てくれて、信用してくれた社長さんが、新店舗を任せてくれたんです。運営に関しては全部自分がやりたいってお願いしてやらせていただきました。 具体的な独立のタイミングとしては、ローカルのお店でも働いてみたり、他の飲食店を見る中ですごく刺激されて自分のやりたい方向性が明確になってきたんです。これをどうしても形にしたい、こういう風にやりたい!って我慢できなくて、爆発させたい瞬間が出てきて起業を決めました。 楠本:人との縁というか、でもやっぱり共通することは「行動し始める」ってことですよね。 森田:簡単にいうと本当に行動力だと思うんです。みんな行動力はあるはずなんです。一歩踏み出すか踏み出さないかの違いだけです。この動画を見てくれている人も、きっと何かを思ってみているんであれば、変わるか変わらないかは自分次第。もっと言えば、周りや環境は自分の力で変えられないけど、唯一買われるの自分自身。正しいかどうかより、やるかやらないか。海外に限らず、起業している人はみんな多分同じだと思います。動き出したから変わった。 次回は起業の時の開業資金や、起業のマインドセットなどをお話しします。 次回もお楽しみに。   Career Meisterでは、皆様のキャリアの成功を全力でサポートいたします! ぜひYouTube動画もご覧いただき、新たなキャリアの可能性を広げてください!🚀✨  

24.Jan.2025

【オーストラリア就職#28】スポンサービザも変更!?労働法、労働市場から見る2024年総括と2025年市場予測

2025年、労働市場の未来はどう変わる?〜2024年の総括と2025年の市場動向予測〜 新しい年を迎えた今、2025年の労働市場はどのように変化していくのか気になりますよね。特に注目されるのが、スポンサービザ(Subclass482)の改定です。これにより、企業と求職者の双方に新たな課題とチャンスがあるかもしれません。今回のYouTubeでは、2024年の労働市場総括と、2025年の労働市場予測、スポンサービザの改定についてお話ししています。 2024年の労働規定に関する変更点 2024年と2025年の労働市場に関して 2025年の労働規定変更に関して スポンサービザに関する変更点 2025年労働日系市場予測 2024年の労働市場を振り返る 2024年は、オーストラリアの移民法の改訂により移民関連、ビザ関連の変更がありました。また、労働市場がコロナ以前に戻ってきたことで、求職者が有利な売り手市場から企業が有利な買い手市場へシフトしています。2022年から2023年の出稼ぎ状況から一変し、ワーホリの方がなかなか仕事に就けないなどのニュースが注目されましたが、実際の労働市場でも同様に「人が余っている」という状況が2024年上旬から続いています。2024年は新しい規定ができたり、移民が一気に増えたり、またビザの改定など労働市場に多くの変化をもたらしました。 Right to disconnect(つながらない権利)の施行 2024年8月から新しくRight to disconnectが施行されました。労働者を守るための権利で、会社からの就業時間外の連絡において、緊急性が低い場合は「返信・反応しなくても良い」ということが定められました。現状ではまだ判断基準が曖昧ですが、2025年内に判例により少しづつ判断基準がクリアになっていくことが予想されます。 参考:Fair Work: Right to disconnect  こちらも合わせてご覧ください:繋がらない権利-Right to disconnect- 2024年8月26日から施行! カジュアル労働 2024年8月に「カジュアル労働」が再定義されました。カジュアル労働は平たくいうと、「空いている時間で働く」という雇用です。雇用主からしても必要な時に働いてくれる人、働く側も、受け取ったシフトに対して働くか働かないかの選択肢があります。わかりやすく例えると、「今日働ける?」「いきます!」もしくは「今日働ける?」「今日は無理です」という具合です。上記のようにカジュアル雇用は「完全にカジュアル」であるため、有給や手当がない代わりに時給が通常の25%高くなります。 参考:Fair Work:Casual employees 2024年の労働市場ー学生や移民の増加ー コロナで足止めを喰らっていた留学生や永住権を持っているけど入国できなかった方が2022年半ばごろに一気に戻ってきました。その影響で留学生においては、2年のコースを経て、2024年に卒業する方が今までになく多くいました。そのため、「就職」の観点から見るとエントリーレベルの就職が非常に厳しく、また、この時期に来た移民の増加も相まって労働市場(特にエントリーレベル)は溢れかえっていたような印象です。 2025年も買い手市場が予想され、この状況は続くと考えられます。 2025年労働市場予測 2025年の見通しですが、2024年と大きく変化はないかなと予想しています。ただ、労働規制の観点からすると、以下の変更が予定されています。 Right to disconnect(つながらない権利)の施行 2024年8月からすでに施行されていますが、実はスモールビジネスでの施行は2025年8月からになります。なので、今年から全ての企業において適用されることなります。 Superannuationが12%に上昇 2025年7月からはSuperannuationが12%に上がります。これは雇用主側に関係する内容ですが、ご自身のSuperannuationも確認するようにしましょう。ちなみにSuperannuationは継続的な計画上昇が実施されており、今回11.5%→12%になります。2025年7月のパーセンテージが2028年まで継続される予定です。 ちなみに、、、Superannuation とは? 退職金として雇用主が給与とは別に従業員に支払うものです。 ファンド(もしくは自分)がそのお金を運用(投資)し、 60歳以降に引き出すことができます(例外あり)。 言わば会社が支払ってくれるiDeCoを想像していただくとわかりやすいかもしれません。 参考:・Australian Government Australian Taxation Office : What is super 

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