News & Career Advice

17.Nov.2022

オーストラリアの第3四半期の賃金上昇率は年率3.1%に

豪政府統計局(ABS)が2022年11月16日に発表した2022年第3四半期(7~9月)の賃金価格指数(WPI、季節調整値)は、前期対比で1%の上昇、前年の同期対比でも3.1%上昇となりました。年率での3.1%上昇は2013年第1四半期(1~3月)以降で最も高い水準です。 民間部門の賃金の伸びは、前期対比で1.2%と公共部門の0.6%の2倍となり、賃金全体の伸びを牽引。ABSが先に発表した同期のオーストラリアの消費者物価指数(CPI)が前年同期との対比で7.3%上昇していることから、実質賃金は4.2%減少し、減少幅は前期の3.6%から拡大。実質賃金は現在、2011年の水準まで減少しています。 業種別の賃金上昇率(実測値)では、年率が最も伸びたのは「小売り業界」での4.2%となり、その他の上昇率の高い業界は以下となります。 金融・保険サービス:3.7% 製造:3.6% 情報メディア・通信:3.5% 建設:3.4% 電気・ガス・水道:2.9% 宿泊・飲食サービス:2.7% 資源:2.7% 交通・郵便・倉庫:2.5%   賃金上昇率ではタスマニア州がトップ  地域別(実測値、年率)の上昇率以下の通りです。 ニューサウスウェールズ州:3.1% ビクトリア州:3.1% クイーンズランド州:3.4% 南オーストラリア州:3.3% 西オーストラリア州:3.3% タスマニア州:3.6% 北部準州(NT):2.5% 首都圏特別区(ACT):2.7%   テクノロジー・鉱業で大幅賃上げを計画  米コンサルティング会社マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティングがオーストラリア企業1,080 社を対象に実施した調査によると、2023 年に最も高い賃上げを計画している業界は以下の通りで、これらの業界では、給与を中央値で3.5%引き上げる予定。 テクノロジー 鉱業 ライフサイエンス   <Resources/参考情報> The Daily NNA豪州&オセアニア版(Australia & Oceania Edition)

28.Oct.2022

オーストラリアの育児休暇、26週に拡大の方向へ

オーストラリアのアルバニージー首相は、連邦政府が資金を拠出する有給育児休暇を現在の18 週間から 26 週間に拡大する方針を明らかにした。 2024年7月から有給育児休暇が2週間追加され、2026 年に完全に26 週間に拡大される予定となっている。有給育児休暇の拡大により、男女の賃金格差を是正し、女性の労働参加を促進させ、生産性が向上するとみている。政府は有給育児休暇の拡大によるコストについては10月25日の予算案発表まで公表を控えるとしているが、完全に実施された場合、年間9億豪ドル(約830 億円)以上に上ると推定される。 現在の有給育児休暇制度では、主に母親が該当する主要育児者は18週間にわたり有給育児休暇を取得でき、21/22年度の年収が15万6,647豪ドル未満の場合、1週間当たり812豪ドルを受給できる。父親またはパートナーは、別途2週間の有給育児休暇が取得可能となっている。 26週間の有給育児休暇は両親で分け合うことが可能となり、ひとり親の場合は、26週間全てを利用することが可能。 アルバニージー首相は「女性のための平等は予算案の中心となっている」と強調。「有給育児休暇を拡大することで、家族が貴重な時間を共有し、育児の責任をより平等にすることが可能になる。仕事を休んで新生児の育児により関わりたいと考える父親を支援するため のものでもあり、現代の家族のための現代的な政策だ」と述べた。 有給育児休暇の拡大は、2022年9月初めに開催された雇用・技能サミットでの重要な提言の一つとされていた。独立系シンクタンクのグラッタン・インスティテュートは昨年、有給育児休暇を26週間に拡大することで、年間のコストは約6億豪ドルに上ると発表していた。だた、母親が父親やパートナーと育児を分担することで、経済効果は年間9億豪ドルに上るとみている。 <Resources/参考情報> The Daily NNA豪州&オセアニア版(Australia & Oceania Edition)

07.Oct.2022

2022年10月1日からの一部Awardにおける最低賃金の引き上げ

航空・観光・ホスピタリティ(接客業)に関連する合計10のAwardにおいて、2022年10月1日から最低賃金が上昇しました。 対象となる業種・Awardは以下の通りです。 航空業界 Aircraft Cabin Crew Award 2020 Airline Operations – Ground Staff Award 2020 Air Pilots Award 2020 Airport Employees Award 2020 Airservices Australia Enterprise Award 2016 観光業界 Alpine Resorts Award 2020 Marine Tourism and Charter Vessels Award 2020 ホスピタリティ業界 Hospitality Industry (General) Award 2020 Restaurant Industry Award 2020 Registered and Licensed Clubs Award

04.Oct.2022

新型コロナの隔離義務、10月14日に廃止へ

9月30日に開催されたオーストラリア連邦・州政府の連絡会議「ナショナル・キャビネット」で、新型コロナウイルス感染者の5日間の自主隔離義務を10月14日に廃止することが決まりました。 連邦政府と州政府が折半で資金を提供しているパンデミック休暇災害給付金(PLDP)は、引き続き隔離が義務付けられている業種にのみ提供されることになります。 ナショナル・キャビネットでは、高齢者介護や障害者介護、先住民医療などの業界の労働者を対象に、給付金の支援を継続することで合意。これらの業種に従事していない新型コロナ感染者への給付金の提供は、10 月13日迄で終了となります。 尚、変更の実施については、州・準州が決定権を持ちます。 <Resources/参考情報> The Daily NNA豪州&オセアニア版(Australia & Oceania Edition)

23.Aug.2022

【2022年7月】オーストラリア入国規制緩和 – ワクチン接種証明が不要に

少し前になりますが、2022年7月3日にオーストラリア保健省は7月6日の午前0時01分からオーストラリア入国にワクチン証明の申請の義務を撤廃することを表明しました。 以下引用: 7月6日午前 0時01分より、旅行者はCOVID-19のワクチン証明を申告することなく、オーストラリアとの間を行き来することができるようになります。今回の2015年のバイオセキュリティ法を改正する決定は、最高医学責任者の助言に基づいています。一方で旅行者は、航空・船会社、他の国や州・準州が定めるCOVID-19の条件を引き続き遵守する必要があります。これには、国際線到着時のマスク着用も含まれます。また、国内線でのマスク着用を義務付ける州・準州では、マスク着用義務も引き続き適用されます。 この発表により、オーストラリア入国時に提出が必要とされていた書類DPD(Digital Passenger Declaration/旅行者電子申請書)が不要となりました。 しかしながら留意すべきは「旅行者は、航空・船会社、他の国や州・準州が定めるCOVID-19の条件を引き続き遵守する必要があります」という条件です。 オーストラリア政府の決定ですので、どの州へ行く際も国が決めたルールに従えば大丈夫かと思ってしまいますが、連邦国家のオーストラリアでは日本とは異なり、それぞれの州(や準州)によって異なるルールがあり、それに従う必要があります。 今回のコラムでは入国する際に何が必要なのかを、州ごとに説明していきます。 ビクトリア州(Victoria) 参照リンクはこちら 入国時の書類について 空路で入国する場合、オーストラリア政府の規定と同じである為、こちらを参照 海路で入国する場合、下記の条件があります。 ① 72時間以内に受けたPCR検査、または24時間以内に受けた簡易(RAT)検査で陰性であったことを証明する必要があります。 ② 症状がある場合は、出発当日にPCRテストを受けなければなりません。 ③ 12歳3ヶ月以上のすべてのクルーズ船乗客は、2回以上ワクチンを受けている必要があります(Fully Vaccinated 定義はこちら) ④寄港地観光や最終下船前に簡易テスト(RAT)を受ける必要があります。 ⑤COVID-19の症状がある場合や、船内でCOVID-19の感染者が増加した場合も、簡易テスト(RAT)の義務があります。 マスクの着用義務 ・空港での着用義務があります。 RAT(簡易型)テストの義務 ・到着後のテストの義務は特にありませんが、強く推奨されています。海路の場合は、上記の通りです。 ニューサウスウェールズ州(NSW) 参照リンクはこちら 入国時の書類について ・オーストラリア政府の規定と同じである為、こちらを参照 マスクの着用について ・空港での着用義務はありません。 ・公共交通機関やクルーズ船の発着場では着用義務があります。 RAT(簡易型)テストの義務 ・特にありません。 クイーンズランド州(Queensland) 参照リンクはこちら 入国時の書類について ・オーストラリア政府の規定と同じである為、こちらを参照  マスクの着用について ・飛行機含む全ての交通機関でマスクの着用義務があります。 ・空港の着用義務はありません。 RAT(簡易型)テストの義務 ・特にありません 南オーストラリア州(South Australia) 参照リンクはこちら 入国時の書類について ・オーストラリア政府の規定と同じである為、こちらを参照  マスクの着用について ・空港での着用義務はありません。 ・公共交通機関や病院などでは着用義務があります。

18.Aug.2022

【2022年 7月】 Superannuation (確定拠出年金制度)に関する法律が新しくなりました

2022年7月1日から、従業員の給与に対するSuperannuationの拠出レートが10%から10.5%へと引き上げられました。Superannuationのパーセンテージは、2025年まで毎年0.5%ずつ上昇されることが決定されています。 *Superannuationとはオーストラリアの確定拠出年金制度です。 以下は今後のSuperannuationの上昇レートです。 ・1 July 2021 – 30 June 2022:   10.00% ・1 July 2022 – 30 June 2023:   10.50% ・1 July 2023 – 30 June 2024:   11.00% ・1 July 2024 – 30 June 2025:   11.50% ・1 July 2025 – 30 June 2026:   12.00% ・1 July 2026 – 30 June 2027:   12.00% 今回の大きな変更点は以下の点となります。 変更以前は従業員の月の収入が450ドル(税引き前)未満の場合、会社はSuperannuationを拠出する必要はありませんでしたが、今回の変更より従業員の月の収入が450ドル未満であってもSuperannuationの拠出が発生します。 例 カジュアルで働く大学生のAさんの場合 Aさんはカジュアルとして時給30ドル、週に20時間の勤務をしています。

22.Feb.2022

Amazonオーストラリアが個人配達員にも業界レートを適用

米オンライン小売り大手Amazon.comのオーストラリア子会社、Amazon Australia が、個人事業主との間で直接契約を結び、商品の配達業務を委託する「Amazon Flex」で、NSW州の委託ドライバーを対象に世界で初めて業界賃金レートを設定したとAustralianなどが伝えた。   NSW州労使委員会(IRC)の判決に基づき、業界レートは3月から2025年までに段階的に導入される。 積載量1.5~3.0トンのバンを使用するドライバーは現在の29.95豪ドル(約2,500円)から43.74 豪ドル(約3,650円)に時給が引き上げられる。(為替レートは2022年2月22日時点で計算) 小型車両のみの使用が認められたドライバーも現在の27.86豪ドルから37.80 豪ドルに引き上げられる。但し、自転車などでの食品配達に対しては適用されない。 また、NSW州のAmazon Flexのドライバーは、紛争解決や団体交渉などの権利も認められる予定だ。   <Resources/参考情報> The Daily NNA豪州&オセアニア版(Australia & Oceania Edition)

18.Jan.2022

複数アワードを対象にパンデミック休暇(無給)取得の権利が延長に(18.01.2022)

Fair Work Commisionは、複数のアワードを対象にパンデミック無給休暇の取得権利を延長しました。 これはスケジュールXをもとに定めるもので、休暇取得は2022年6月30日までに開始する必要があります。 年次有給休暇取得の規定変更の延長は実施されず、2021年12月31日を以って終了となりました。   スケジュールXとは? スケジュールXとは対象となるアワードにおいて、政府が一時的に導入した規定です。 条件を満たす従業員は以下の取得が可能となります: 2週間のパンデミック無給休暇 雇用主が合意した場合、半分の給与計算で2倍の年次有給休暇の取得(休暇が2021年12月31日以前に開始した場合)   対象アワード Mobile Crane Awardを含む74のアワードが対象となります。 Mobile Crane Awardのパンデミック無給休暇対象期間は2022年1月1日から2022年6月30日迄となります。 詳細はUnpaid pandemic leave and annual leave changes to awardsよりアクセス可能です。   コロナウイルスと豪州の職場における法律 職場がコロナウイルスの影響を受け、職場での権利や義務についての情報が必要な場合はこちらから閲覧が可能です。 当リンクでは以下の情報を確認できます。 コロナウイルス感染症のワクチン 職場への復帰 隔離及び自己隔離 給与、休暇、及びstand down(休業)   <参照> Coronavirus and Australian workplace laws

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