少し前になりますが、2022年7月3日にオーストラリア保健省は7月6日の午前0時01分からオーストラリア入国にワクチン証明の申請の義務を撤廃することを表明しました。
以下引用:
7月6日午前 0時01分より、旅行者はCOVID-19のワクチン証明を申告することなく、オーストラリアとの間を行き来することができるようになります。今回の2015年のバイオセキュリティ法を改正する決定は、最高医学責任者の助言に基づいています。一方で旅行者は、航空・船会社、他の国や州・準州が定めるCOVID-19の条件を引き続き遵守する必要があります。これには、国際線到着時のマスク着用も含まれます。また、国内線でのマスク着用を義務付ける州・準州では、マスク着用義務も引き続き適用されます。
この発表により、オーストラリア入国時に提出が必要とされていた書類DPD(Digital Passenger Declaration/旅行者電子申請書)が不要となりました。
しかしながら留意すべきは「旅行者は、航空・船会社、他の国や州・準州が定めるCOVID-19の条件を引き続き遵守する必要があります」という条件です。
オーストラリア政府の決定ですので、どの州へ行く際も国が決めたルールに従えば大丈夫かと思ってしまいますが、連邦国家のオーストラリアでは日本とは異なり、それぞれの州(や準州)によって異なるルールがあり、それに従う必要があります。
今回のコラムでは入国する際に何が必要なのかを、州ごとに説明していきます。
ビクトリア州(Victoria)
参照リンクはこちら
入国時の書類について
空路で入国する場合、オーストラリア政府の規定と同じである為、こちらを参照
海路で入国する場合、下記の条件があります。
① 72時間以内に受けたPCR検査、または24時間以内に受けた簡易(RAT)検査で陰性であったことを証明する必要があります。
② 症状がある場合は、出発当日にPCRテストを受けなければなりません。
③ 12歳3ヶ月以上のすべてのクルーズ船乗客は、2回以上ワクチンを受けている必要があります(Fully Vaccinated 定義はこちら)
④寄港地観光や最終下船前に簡易テスト(RAT)を受ける必要があります。
⑤COVID-19の症状がある場合や、船内でCOVID-19の感染者が増加した場合も、簡易テスト(RAT)の義務があります。
マスクの着用義務
・空港での着用義務があります。
RAT(簡易型)テストの義務
・到着後のテストの義務は特にありませんが、強く推奨されています。海路の場合は、上記の通りです。
ニューサウスウェールズ州(NSW)
参照リンクはこちら
入国時の書類について
・オーストラリア政府の規定と同じである為、こちらを参照
マスクの着用について
・空港での着用義務はありません。
・公共交通機関やクルーズ船の発着場では着用義務があります。
RAT(簡易型)テストの義務
・特にありません。
クイーンズランド州(Queensland)
参照リンクはこちら
入国時の書類について
・オーストラリア政府の規定と同じである為、こちらを参照
マスクの着用について
・飛行機含む全ての交通機関でマスクの着用義務があります。
・空港の着用義務はありません。
RAT(簡易型)テストの義務
・特にありません
南オーストラリア州(South Australia)
参照リンクはこちら
入国時の書類について
・オーストラリア政府の規定と同じである為、こちらを参照
マスクの着用について
・空港での着用義務はありません。
・公共交通機関や病院などでは着用義務があります。
RAT(簡易型)テストの義務
・特にありません。
西オーストラリア州(Western Australia)
参照リンクはこちら
入国時の書類について
・オーストラリア政府の規定と同じである為、こちらを参照
マスクの着用について
・飛行機含む全ての交通機関でマスクの着用義務があります。
・空港の着用義務はありませんが、強く推奨されています。
RAT(簡易型)テストの義務
・特にありませんが、症状がある場合はテストを受ける必要があります。
タスマニア(Tasmania)
参照リンクはこちら
入国時の書類について
・オーストラリア政府の規定と同じである為、こちらを参照
マスクの着用について
・空港での着用義務はありませんが、機内では着用義務があります。
・公共交通機関や幼稚園などでのマスクの着用義務は撤廃されています(州としてであり、個人的に義務付けている場所もあります)。
・病院や障害者施設などでは、着用義務があります。
RAT(簡易型)テストの義務
・特にありません。
ノーザンテリトリー(Northern Territory)
参照リンクはこちら
入国時の書類について
・オーストラリア政府の規定と同じである為、こちらを参照
マスクの着用について
・病院など感染リスクの高い場所でのマスクの着用義務があります。
・飛行機内でも着用は義務となっています。
・空港での着用義務はありません。
RAT(簡易型)テストの義務
・義務はありませんが、ノーザンテリトリー政府は到着後のテストを推奨しています。また、陽性となった場合、こちらのフォームを提出する法的義務があります。
以上のように全ての州と準州で入国規制条件の緩和傾向にあるため、具体的な出張や旅行のプランも立て易い状況となりました。規制が緩和されたことで、感染のリスクも相応に上がった感はありますので、引き続き、各自でしっかりと自衛の対策を取ってもらいながらも、多くの人にオーストラリアを訪れてほしいものです。
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