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Committee for Sydney think tankの最新のレポート「Transforming Sydney’s Economy」によると、シドニーで今後2050年までに注力する5つの業界が特定されました。このレポートによると、この特定分野に注力することにより、シドニーでは2050年までに100万人の雇用を生み出せると見込んでいます。今回、シドニーでは以下の分野が選定されました。
シドニーは、みなさんご存知の通り、オーストラリアで一番大きな都市です。シドニー単体でオーストラリアの経済活動の21%を占めており、多くの雇用も生み出しています。クリーンエネルギーやカーボンニュートラルなど、日本を含めた各国では環境に配慮した政策が打ち出されている一方で、シドニーが位置するオーストラリアNSW州の輸出の52%を石炭に頼っている状況です。日本はオーストラリアの主な資源輸出先の一つですが、日本でもカーボンニュートラルが国の方針として重要視されています。”We have become a ‘dig and ship’ economy. The result has been Australia’s position in the league table of economic complexity falling from 55th in 1995 to 93rd in 2021”と言うことで、いつの間にか「掘って輸出」という資源輸出が大きな収入源となっているオーストラリアは、経済がどれだけ多様で高度な技術を持つ産業に依存しているかを示す指標である「経済の複雑性」で55位から30年足らずで93位まで順位を下げてしまっています。国の経済を維持していくためにも注力の分野を定めることで、「掘って輸出」から高度産業へシフトを促し、産業の分散で経済リスクを減らし、よりテクノロジーや環境、再生医療に対応した国を目指していくということです。
NSW州では輸出において石炭が半分以上を占めている。
経済の複雑性ランキングー日本は堂々の1位ー
シドニーの経済は、知識・サービス産業に特化しており、特に金融、IT、サイエンステクノロジーが目立っています。シドニーはオーストラリアの知識経済の中心地として位置づけられ、経済変革とグローバル都市化の推進においても重要な役割を果たしています。一方で、シドニーの雇用は医療・社会福祉、教育・研修、小売業といった、サービス産業に多く依存しています。経済活動の大きさと雇用規模には差があり、例えば金融・保険サービスは経済活動の16%を占める一方、雇用は全体の7%にとどまり、経済の特化性と雇用構造の違いがシドニー経済の特徴となっています。
若者から見たオーストラリアは、ワーキングホリデーなどの影響で住みやすく、豊かな国という印象が強いかもしれませんが、年配の方からは、時が止まっている国、テクノロジーが発展していない国と思われていることもあるようで、まだまだ「掘って運ぶ」の印象が強いのかもしれません。実際に生活してみると、行政手続きもほぼオンライン、都市によっては資源に携わる方々よりも普通に働いている人が多く、多国籍の人々がうまく共存している国だと思います。今回の注力分野の成長により、オーストラリアの印象も「思ったより進歩してる」に変わるかもしれません。これに伴い、上記分野に該当する大学教育も重要になってくると言えます。また、100万人の雇用が生み出される可能性があるとのことで、上記の分野での需要が高まってくることを期待しつつ今後の動きに注目です。
参考:The Daily NNA豪州&オセアニア版(Australia & Oceania Edition)
Committee for Sydney:Transforming Sydney’s Economy
内閣官房 成長戦略会議事務局:成長戦略実行計画
Growth Lab:Country & Product Complexity Rankings
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Category: コラム
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