1) 日本とオーストラリアでは新卒採用の応募方法やプロセスなどが違います。
日本とオーストラリアの違いで私が感じたことは・・・
- オーストラリアは「何を勉強したのか」「どんなプロジェクトをしたのか」「インターン等の経験」など、業務に直結する”経験”が見られていると感じました。
- 日本は「どんな性格なのか」「どんな考え方をする人なのか」を”出来事や経験から何を得たのか”を重視する傾向があるなと思いました。
準備することも国で違ってきます
- オーストラリアはResumeやCover Letter、ポートフォリオの提出を求められる場合も多いです。
面接で聞かれる内容も学んだことや、できること、経験が主です。
- 日本は自己分析や企業分析、SPIや玉手箱の試験対策などが必要になります。
準備することが多いですが、自己分析などは先にしっかりとやっておけば、後の面接準備がとても楽になるので、先に準備することをおすすめします。
2) コロナ下での就活
- 私は2020年の2月頃から就職活動を開始しました。
その1ヶ月後の3月には最初のロックダウンがメルボルンで開始されました。
- 日本でもオーストラリアでもコロナの影響により、様々な状況が毎日変わる状態でしたので、面接が突然キャンセルになることや採用プロセスを中止する会社もありました。
- 私はオーストラリアからの応募だったため、一次面接から最終面接まで全てオンラインで行いました。
そういった意味では、私の場合はコロナの影響で会社説明会や面接が国内・海外に関係なくオンラインになったことはとても有難かったです。
3) ここからは私が感じた、海外大卒で就職に有利だと感じた部分をお話します。
A. 就職先の選択肢が増える
日本とオーストラリアの2つの国で仕事を探せるチャンスがあること。また、英語で業務ができる場合は、日豪以外の国での就職のチャンスもあると思います。
B. 新卒であるということ
これは日本の大卒も海外大卒も関係ないですが、日本で就職する場合「新卒」というのは最強の強みです。
逆にオーストラリアでは「新卒」に日本のような価値を持ってくれません。日本の新卒に該当する場合は「新卒」という価値を上手に使うのがベストだと思いました。
C. 専攻した分野は誰よりも経験・知識がある
オーストラリアの大学の特徴をお伝えしましたが、専攻の分野について深く専門的な部分まで勉強できますし、多くの場合、最終学年で「日本の大学の卒論」の代わりにプロジェクトなどがあり、自己PRなどに使えるネタが盛り沢山です。 面接でもプロジェクトの話題などは興味を持ってもらえているなと感じました。
学部に縛られず、様々な業界・分野に応募ができるのが日本の新卒採用の特徴だと思います。様々な学部の学生が集まるからこそ、専門的な勉強をしてきている海外(私の場合はオーストラリアです)大学の卒業生は、日本の大卒生との差別化を図れると思います。
大変な面としては、日本の新卒採用のほとんどが総合職での採用です。 自分の希望する業界・分野の会社でも、職種までは選べないという場合があります。 それこそ、総合職採用ではなく、ポジション採用している会社を見つけるのは難しいですが、時間をかけてリサーチし、応募する会社を数社に絞り、その絞った数社に全力を注ぐことも手だと感じました。
D. +アルファとしての言語
操れる言語が多ければ多いほど世界が広まりますよね。
日本語がネイティブであれば「日本語+留学先の言語」がアピールポイントの1つとなります。
私が就活で感じたこととしては、もちろん日本語+英語が使えることはアピールポイントになりましたし、英語が使えることが条件の会社もいくつか目にしました。
しかし、オーストラリア大卒ということで英語が使えるのは当たり前と捉えられたようで、日本の大学を卒業した同期は英語での面接もあったそうですが、私は全て日本語でしたし、TOEICなどの提出もありませんでした。(※もちろん企業によって異なります)
もちろん語学力は武器になりますし、素晴らしいことですが、就活で大事なポイントは「言語力はあくまでも+アルファの位置付け」ということです。
何十年も前は英語が話せれば余裕で就職できるなんて時代もあったようですが、今の時代はそんなに簡単じゃないな、というのが私の素直な感想です。
「英語を使う仕事をしたい」と思えば思うほど、外資系企業などを選びがちですが、外資になればなるほど「ネイティブの英語力が売り」の帰国生や英語ネイティブが集まるという印象を持ちました。 当然、言語力では英語のネイティブに勝つことはなかなか難しいと思います。
それでは、どのように、そういった英語ネイティブたちと勝負をするのか・・・
それは「大学で学んだ専門的な内容」「プロジェクトやインターンシップの実務業務に近い経験」そして「ビジネスレベルの英語力」だと思います。
E. 学歴フィルターをかけられにくい
今の就活市場に、学歴フィルターが存在するのか、本当に企業が学歴で選考しているのか、実際のところは分かりませんが、海外大学を卒業した場合、その大学が日本の大学の中ではどのくらいのランキングに位置するのかは明確には特定しづらいですよね。
選考の1つとして SPIや玉手箱と言われるテストを採用している企業もありますので、選考方法によっては、偏差値の高い大学出身者が集まってしまうのかもしれません。
初めのSPIテストなどをクリアし、面接まで進んでしまえば、既にお伝えした通り「大学で学んだ専門的な内容」「プロジェクトやインターンシップの実務業務に近い経験」そして「ビジネスレベルの英語力」というPRポイントが活かされてきます。
これは私の場合ですが、高卒で就職するクラスメートも大学へ進学するクラスメートもいるごく普通の公立高校で、高校時代の成績は悪くない方だったと思いますが、それでも、県内トップレベルや全国有数の進学校という訳ではありませんでした。 そんな私でもオーストラリアの大学に留学し、頑張って勉強したおかげで、第一希望の企業から内定を貰えました。
本当に繰り返しになりますが、「大学で学んだ専門的な内容」「プロジェクトやインターンシップの実務業務に近い経験」そして「ビジネスレベルの英語力」があったから入れたのだと思います。