オーストラリア就職

オーストラリアで事故・怪我をしたらどうする?【オーストラリア就職#46】

リトルズ法律事務所マーケター・豊川美玲さんに聞く「怪我や病気への補償」

オーストラリアでの生活は魅力的ですが、その一方で、トラブルに巻き込まれることもあります。

交通事故・仕事中の怪我病気(ワークカバー)・公共の場での事故は身近に起こり得るトラブルの一つです。

とはいえ、想定をしていないことがほとんどなので、トラブル対応については意外と知らないものです。何かあったとき、瞬時の判断が大切になることがあります。

「英語が不安」「誰に相談したらいいかわからない」「そもそも相談していいのかわからない」

今回はリトルズ法律事務所の日本語窓口・マーケティング担当の豊川美玲さんに、交通事故や労災に関する対応をお聞きしました。


豊川美玲さん

日本で外資系IT企業に新卒入社後、IT・不動産・ホテル業界にて営業職および人事職に従事。人事マネージャーとして採用・育成を中心にキャリアを積んだのちコンサルティング事業で独立開業。2023年よりブリスベン在住。現在は、豪州の人身傷害専門のLittles Lawyersにてマーケターとして勤務。

Instagram:https://www.instagram.com/mirei_aus/


YouTubeで本動画もご覧いただけます▶︎https://youtu.be/nd50f5avpGo

後編はこちら▶︎オーストラリアで「マーケターとして働く」というリアル【オーストラリア就職#47】

CAREER MEISTER 楠本(以下、楠本):

今日はゲストに、オーストラリア全土に拠点を持つリトルズ法律事務所で、日本語窓口・マーケティングを担当されている豊川さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

豊川美玲さん(以下、豊川):

よろしくお願いします。リトルズ法律事務所で、日本語でのお問い合わせの窓口を担当している豊川美玲と申します。

リトルズ法律事務所 (Littles Lawyers)は、事故や怪我病気に対する補償請求(compensation)に特化した法律事務所です。

詳しくはこちらをご覧ください:https://littleslawyers.com.au/japanese/

法律事務所でマーケター!?その役割とは

楠本:

法律事務所でマーケターというと、あまりイメージが湧かないのですが、具体的にはどんなお仕事をされているんですか?

豊川:

オーストラリアにいらっしゃる日本人の皆さんに、リトルズ法律事務所の存在やサービス内容を知っていただき、必要な方がきちんと相談につながれるようにするのが私の役割です。

最初のご相談を受けて、弁護士につなぎ、その後のフォローまで担当しています。

リトルズ法律事務所はトラブルを専門に扱っているの?

楠本:

どんな分野を専門に扱っている法律事務所なんですか?

豊川:

交通事故や、仕事中の怪我病気(ワークカバー)、それに関する保険請求や賠償金請求を専門にしています。交通事故に関しては、車同士の事故だけでなく、車と自転車・バイク・歩行者の事故も対象になります。

楠本:

ちなみに…カンガルーを轢いちゃった場合は?対象になるんでしょうか?

豊川:

それは残念ながら対象外ですね(笑)

※意外と多いカンガルーとの事故はリトルズ法律事務所は対応できかねます

オーストラリアで事故に遭ったら何をすべきか

楠本:

日本だと交通事故の時はまず警察に連絡、というイメージですが、オーストラリアでは警察に連絡ではないんですか?

豊川:

そうなんです。規模が小さい事故だと、警察が来ないことも多いです。来ても「この程度か」と帰ってしまうケースもあります。

なので、当事者同士で連絡先を交換し、現場の写真を撮って、証拠を残すことがとても大事です。日本では一般的に警察や保険会社が対応してくれることを、まずは「自分でやる」ということを覚えておいてください。

必要な情報:車のナンバー、名前、住所、事故の場所、車の傷、怪我の状況など

手順としては、以下の通りです。

  1. 怪我の有無を確認する
  2. 必要な場合は、すぐに救急(000)へ連絡して対応
  3. 相手方と連絡先を交換、事故現場の証拠を撮影
  4. 物損のみの場合は、警察のウェブサイトからオンラインでレポートを提出
  5. 怪我がある場合は、病院で診察を受けてから警察署でレポートを提出

楠本:

物損だけの場合は、オンラインで提出できるんですね(笑)

申請やさまざまな対応は、被害者側、加害者側のどちらが対応するんですか?

豊川:

どちらでも構いませんが、後から必要になるケースがあるので、必ずレポート(ログ)を残しておくことが重要です。

実は日本人がやりがちな損するポイント

豊川:

日本の方は迷惑をかけたくない、自分が悪いという思いから、「これくらいで相談するのは申し訳ない」と思い込んでしまう方が本当に多いです。

楠本:

わかります…。すぐ言わない方が良しとされる感じはありますよね。

豊川:

日本と違ってオーストラリアでは、できるだけすぐに弁護士に連絡をするのが普通です。もう一点気をつけたいのは、事故現場での「Sorry」はなるべく言わないということです。日本人は、「こっちも悪かった」と思って、「Sorry」をつい口走ってしまうことがありますが、それが後で不利になることもあります。日常会話ではよく使いますが、事故時の「Sorry」は「責任を認めた」と取られてしまうことがほとんですので、注意が必要です。

楠本:

なるほど。つい「Sorry」って言っちゃいますよね。

交通事故、仕事中の怪我に関して、相談はいつするべきか

楠本:

法律事務所に相談するのは、どのタイミングがいいんでしょう?

豊川:

できるだけ早い方がいいです。

時間が経つほど、事故と怪我の因果関係を証明するのが難しくなります。また賠償金を請求できる期間も州によって決まりがありますので、可能であれば早いに越したことはありません。

※請求期限や条件は州によって異なります。この内容は一例にすぎません。詳しくは必ず専門家にお問合せください。

弁護士への相談、初回無料で対応!

楠本:

正直、お金がかかるイメージがあります…。僕も仕事柄、弁護士に相談することがありますが、1時間いくらかかるという状況に臆してしまうこともありますよね。

豊川:

そうですよね、特にワーホリの方は気になる点だと思います。リトルズ法律事務所では、初回相談 無料、No win No fee(成功報酬型)という方式を採用しています。

勝訴しない限り、費用はかかりません。

病院などで治療にかかる費用や諸経費(防犯カメラの映像入手など)は一旦、こちらで負担して対応を進めます。

最終的には、賠償金から弁護士費用と諸経費を引いた金額をお返しさせていただきます。

州により規定が異なりますが、例えばクイーンズランド州の場合、弁護士費用は賠償金の最大50%までと決まっています。つまり、仮に弁護士費用が800万円、賠償金が500万円だっとすると、一般的には300万円の費用負担が発生することになります。ですが、クイーンズランド州の規定上、弁護士費用は250万までが限度になるので、250万円が弁護士費用、残りの250万円が手元に戻ってくる形になります。

ケースバイケースですが、規定により大抵の場合は賠償金が手元に戻るように設計されています。

※この内容は例で、分かりやすい表現に言い換えています。正確には専門家に必ずご確認ください。

ワーホリ・ファームでの怪我について

豊川:

日本人で多いのは、ファームや工場、キッチンハンドでの怪我です。現場仕事で怪我をしてしまいましたというお問い合わせをいただくことが多いです。

例えば、機械で指を切ってしまうとか、農場でトラクターに引かれてしまったというケースもありました。

セカンドビザ申請に必要な88日間のファームジョブ中に怪我をしてしまう人が多いんです。ファームジョブの場合は近くにGP(一般診療)がなかったり、お金がかかる、日数を早く終わらせたいなど理由から、怪我をしたまま頑張って働くというケースもよく聞きます。

楠本:

我慢しちゃうんですね。

豊川:

そうなんです。でも実は、労災(ワークカバー)が認められれば、休んでいる期間(場合によっては入院)も就労日数としてカウントされる場合があります。

まずは、我慢せずに私までご連絡ください。

※日数が認められるかどうかは状況によって異なります。詳しくは必ず専門家にお問合せください。

楠本:

聞いている限り、「使わない手はない」ですね。損はしないですもんね。

豊川:

はい。困ったらまず相談。それを覚えておいていただければ嬉しいです。

交通事故は、警察ではなく弁護士に相談。

仕事中の怪我もまずは相談してみる。

海外生活「自分でなんとかしなきゃ」だけではなく、相談してみることも忘れずに!


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