オーストラリア就職

2025年オーストラリア労働市場総括と2026年の採用トレンド予測【オーストラリア就職#44】

2025年のオーストラリア労働市場は、失業率4%ほどを保ち、求人数は減少傾向にありましたが、一方で応募者は増える傾向がありました。昨今の経済状況により、企業側としても採用が鈍りつつあるのが現状です。物価上昇率は、コロナ期と比較して落ち着いてきましたが、それでも副業する人が増加したりと、一般的には依然生活が厳しい状況であるのは否定できません。企業の経営体力も同様で、採用のハードルが上がり「企業が求めるレベル」と「応募者のスキル・経験」に明確な乖離が生まれた1年でした。

特に日本人求職者にとっては、英語力だけでは乗り越えられない“専門性重視”の流れが鮮明になり、キャリア戦略を再構築する必要性が高まっています。

この記事では、2025年の労働市場を総括しながら、2026年に向けてどのような変化が起こるのかを、人材業界の現場視点で解説します。

2025年のオーストラリア労働市場総括

採用は「質」を重視する傾向に

2025年は企業の求める人材レベルと応募者のレベルに乖離があることから、職探しに苦戦したり、適材が見つからないという状況が目立ちました。AIや自動化などがエントリーレベルの求人数に影響を与えていると考えられ、給与基準も相まって採用基準は明確に「即戦力・専門性」を重視する傾向が散見されました。

  • 未経験枠は減少し、経験者優先
  • 「専門性」が求められる

「応募者は多いが、採用につながらない」 という構図が多くの企業で見られ、「企業の期待」と「応募者のスキル・実務経験」にズレが生まれている、このギャップがより目立ってきたのが2025年だったと思います。

具体的には、生活費の高騰と連動し、候補者の希望給与も上昇。

  • 2018〜2019年:5〜6万ドルが一般的

  • 2025年:新卒でも7〜8万ドルが最低ライン

経営という点から、賃上げのスピードに追いつけず、「8万ドル出すなら即戦力が欲しい」という企業の考えと、「経験は少ないが生活が高いので8万ドルは欲しい」という候補者の考えにズレが生じているような状況です。

さらに働く側としては、「フレキシビリティー」がある程度必須条件となってきており、ここでも企業との摩擦が生じています。

物価高と給与停滞のダブルパンチにより、「副業で小遣い稼ぎ」という人が増えたのも今年の特徴です。

2025年、日本企業の対豪進出は増加傾向

2025年は、日本企業によるオーストラリア企業の買収・現地法人設立が明確に増えた年でもあります。

日本の人口減少などを背景に、日系企業が多くオーストラリアに進出してきました。これまでは少数派だった、IT関連の企業なども少しずつオーストラリアに進出してきています。顕著だった業界は、不動産や宅地開発などのデベロッパーです。

オーストラリア現地企業を買収して、豪州に進出するという企業が非常に目立った1年でした。

これにより、日系企業の採用枠やバイリンガル人材への需要が一部で増加しています。企業の買収によってオーストラリア市場に進出する場合、当分の運用は「現地企業」のままというケースも多いので、採用基準は「日本語ができるだけ」ではなく、しっかりと現地でも活躍できることが鍵となります。

あくまで予測ですが、2026年も日系企業が進出してくると思いますので、少しずつ日系企業関連の採用が増えてくるのではないかと思います。

2026年 オーストラリア労働市場はどう動くのか

こちらもあくまで予測ですが、2026年は、AIや自動化も相まってスキル、即戦力、専門性がさらに加速される可能性があります。

また、前述のように、2026年も日系企業の進出に伴う採用が増加するかもしれません。一見、現地企業に見える会社でも、実は日本企業が親会社というケースもありますので、難易度は上がるかもしれませんが、同時に活躍できるフィールドも増えてくる可能性があります。


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